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B型肝炎訴訟請求手続きと受給まで

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B型肝炎とは、感染力の高いB型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる肝臓の病気です。

肝臓の働きが悪くなり倦怠感やおう吐、黄疸などの症状が現れますが、放置しておくと肝硬変や肝臓がんなどに進行する可能性もある恐ろしい病気です。また、B型肝炎は生涯にわたって感染が継続する「持続感染」となる場合もあります。

B型肝炎の感染源にはさまざまなものがありますが、日本ではかつて集団予防接種などの注射器を使い回していたことが原因で多くの人がB型肝炎ウイルスに感染してしまいました。

この事件によってB型肝炎ウイルスに感染した人は国から給付金が支給されます。ここでは給付金請求にはどのような手続きが必要なのか、どのような方に受給資格があるのかを簡単に説明しましょう。

B型肝炎訴訟の経緯

現在、予防接種などに使われる注射器は、1人に対して1回限り使用され、使い回しされることはありません。これは注射針などを通じてほかの人にウイルス感染することなどを避けるためです。

しかし、そういうことが知られる以前はひとつの注射器が多くの人に使い回しされていました。またそういうことが知られたあともなかなか使い回し禁止が徹底されることはありませんでした。その結果、昭和23~63年にかけての集団予防接種で注射器の連続使用が行われ、推定40万人以上の人がB型肝炎ウイルスに感染するという大事件が発生したのです。

この事件の被害者のうち5人が原告となり、国を相手に訴訟を起こし、平成18年6月に最高裁判所で原告勝訴判決を勝ち取ります。これに続いて700人以上の被害者が集団訴訟を起こし、平成23年に原告団と国の間で基本合意が結ばれ、平成24年1月13日に「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」が施行されました。

給付金受給には国への提訴が必要

この特別措置法では、国に給付金を請求する際の手続きとして、「救済対象者であること」を証明できる証拠を用意し、国に対して国家賠償請求訴訟を提起して和解協議を行い、和解を成立させる必要があると定められています。

ただしこの特別措置法は時限立法であるため、給付金受給のためには平成29年1月12日までに請求手続きを済ませる必要があります。救済対象者であることを証明する証拠集めや国家賠償請求訴訟、和解協議、和解の成立といった一連の流れを個人が行うことは困難なため、多くの弁護士が問題解決に向けての支援を行っています。

知っておきたい1次感染と2次感染の違いについて

B型肝炎は、自分が直接感染した1次感染(この事件の場合は自分が集団予防接種を受けて持続感染したケース)と、母親がB型肝炎ウイルスに感染しており母子感染によって間接的に感染した2次感染(この事件の場合は、母親が集団予防接種を受けて感染し、それが子どもに母子感染したケース)に大別できます。

1次感染・2次感染とも給付金の支給の対象となりますが、感染者がすでに死亡してしまっているケースでも、その相続人が給付金を受給することが認められています。

ただし、それぞれのケースの違いによって国家賠償請求訴訟に必要な証拠書類には違いがあり、これらの証拠書類を個人ですべてそろえることは困難というのが実情です。そういう場合は弁護士などの力を借りて証拠書類を集めたり、不足している証拠書類の代わりに事実を証明できる証拠などをそろえたりして国家賠償請求訴訟の提起が可能となります。

平成29年1月12日までに請求手続きを

「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」は時限立法(有効期間に定めのある法令)のため、給付金の受給資格がある人でも、平成29年1月12日までに請求手続きをする必要があります。

国が責任を認めたB型肝炎で長年苦しんだり、あるいは家族が苦しめられてきたりした方が国から賠償を受けるのは当然の権利です。その権利が消失する前に、「自分には受給の権利があるのか?」「受給のために必要な具体的手続きや書類は?」といったことをB型肝炎訴訟に強い弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

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