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B型肝炎が原因の肝がんで死亡…相続人が給付金を受け取れる?

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B型肝炎訴訟の給付金は、今現在B型肝炎ウイルスに感染している人だけではなく、すでに亡くなった方に対しても給付されるものです。
この場合、亡くなった方の相続人が請求権を受け継ぎ、本人に代わって手続きを行うという形式を取ります。

このようなケースでは本人に詳細を確認することができず、また何十年も前の資料を集めることになりますから、準備は容易ではありません。
ですが資料等が残っていれば、提訴して給付金を受け取ることは可能です。

B型肝炎訴訟の給付金請求権は相続人が承継できる

B型肝炎訴訟における給付金の請求権は、相続によって承継することができます。

そのためこの制度の「給付対象」という項目には、対象者のさまざまな条件が並べられた上で、「これらの条件を満たす方の相続人」という項目が、しっかりと入っています。

つまり、亡くなった父や母が本来受け取るはずだった給付金を、その相続人が代行して提訴し、本人に代わって受け取ることができる、というわけです。

「B型肝炎による肝がんで亡くなった」など、すでにB型肝炎患者であったことが判っている場合には、あとは資料が残っていればそれを集めるだけです。
弁護士と相談しながら進めていけば、時間はかかっても難しいことではないでしょう。

他方、亡くなった自分の親がB型肝炎だったらしいが、今ひとつはっきりしない…というような場合です。
この場合でも、念のため、弁護士に相談してみるのが良いでしょう。

資料集めという高いハードル

B型肝炎訴訟では、請求者の現在の症状とともに、感染ルートを明らかにすることが必要です。

すでに亡くなった人の手続きをしようとすると、とたんにハードルが高くなります。
感染者本人はすでにこの世にいないのですから、新たに検査等を行うことはできませんし、しかもケースによっては、数十年以上も前の資料を探して、感染の事実を明らかにしなくてはならないからです。

自分自身の資料を揃えることさえとても手間がかかるのですから、故人の資料となるとそれ以上に大変な作業でしょう。
ですがコツコツと進めていけば、決して難しいことではありません。

たとえば父親が亡くなったなら、まずかかりつけの病院でのカルテや、定期検診の結果などを取り寄せ、どのような状態で、どのような症状が出ていたのかをはっきりさせます。

さらに感染ルートを調べ、給付対象であるか否かを判定します。
これらの作業は手間も時間もかかるものですし、自分一人の力でやりきることは困難です。弁護士と連携し、アドバイスやサポートを受けながら進めていくと良いでしょう。

必要な資料が無事に揃ったら、いよいよ提訴です。
ここから先は一般的な提訴と同じ流れになります。裁判所での弁論期日があり、和解が成立すれば、それを踏まえて国から給付金が支払われることになります。

相続人による給付金請求は遺産分割にも関わってくる

当然のことですが、このケースではすでに亡くなった方の相続人が、故人に代わって請求を行うというものです。
支給された給付金は本来故人のものであり、それをあらためて相続人が相続するという形をとることになります。ですから遺産分割にも関わる話になるのです。

B型肝炎訴訟は資料を集めるだけで1年以上かかるということもありますし、無事に資料を揃えて提訴しても、和解が成立して、給付金が支給されるまでには、さらに1年以上かかることが珍しくなく、着手してから支給まで、2~3年とかかることもあるのです。

ですから故人のB型肝炎訴訟を行うときには、まず相続人全員の同意を得たうえで、誰がどのようにして手続きを進めていくのかをはっきりとさせ、定期的に進捗状況を連絡するなどしたほうが良いでしょう。
また無事に給付金が支払われたとき、それをどのように分配するかもあらかじめ決めておいたほうが無難です。

そうしたことを考えると、遺産相続と故人のB型肝炎訴訟の両方を、同じ弁護士に依頼するのが安心でしょう。関連するふたつの事案を、スムーズに進めることができるからです。

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