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「前科がつく」とは? – 将来を守るための最善策

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刑事事件で有罪判決を受け、罰金や科料以上の刑罰を受けたことがある人のことを「前科がある人」ということがあります。罪を犯した人でも、刑罰を受けて罪を償った人はもう犯罪者ではありません。

しかし「以前に刑事事件の有罪判決を受けたことがある」という事実は消えず、検察庁の「前科調書」に生涯その記録が記載されることになっています。このため刑事事件を起こしてしまったというような場合には、前科がつかないようにできるだけの活動をすることが必要です。

「前科が“つく”」のはどこにつく?

刑事事件で有罪の判決を受けた人は検察庁の「前科調書」というものに記載されることになっています。この前科調書に犯罪歴を記載されてしまうと、もう生涯取り消すことはできません。このような状態を「前科がつく」といいます。 ただし、前科については戸籍謄本や住民票などに記載されることはなく、一般に公開したり、個人からの照会が認められたりすることはありません。

前科調書をはじめ、警察組織や各自治体が持つ犯歴管理に関するデータベースには興信所の探偵などはアクセスできませんし、弁護士であっても「前科等の有無が訴訟等の重要な争点となっていて、ほかに立証方法がないような特別な場合」を除いては照会できないことになっています。ですから前科がついたからといって日常生活やプライバシーを大きく侵害されることはありません。

前科がつくことによる大きな3つのデメリット

一方で、前科がつくことはやはり本人のプラスにはなりません。たとえば将来、別の刑事裁判に巻き込まれた場合、捜査の段階で検察や裁判所に「前科調書」を調べられ、前科があることによって悪い印象を与えてしまい、判決が不利に働く可能性も考えられるでしょう。

さらに公認会計士、医師、教職員、公務員(警官や自衛隊員を含む)、社会福祉士など多くの職業では前科が欠格事由となり、採用・就職が制限されたり、資格取得ができなくなったりする可能性もあります。

これらの欠格事由の調査にあたっては前科調書や犯罪人名簿(各自治体が保管する名簿で、前科調書から交通犯罪を除いたもの。ただし一定期間が経過すると記録が抹消される)などが照会されることになります。また同様に、選挙権・被選挙権の有無や叙勲などの候補者資格を確認する際にも同様の照会が行われる場合があります。

そして、世間でいう「前科」にはもう1つ別の意味があります。

これは法律関連というよりは社会的慣習で、懲役刑・禁錮刑などの実刑や執行猶予付き判決を受けた人に対して「犯罪歴のある要注意人物」という意味を含めて「前科がある人」というような言い方をします。

興信所などが信用調査をした場合、前科調書などを照会することはできなくても、新聞報道やインターネット情報などから過去の犯罪歴を調べることは可能です。この際に前科があることが判明すれば、調査報告書にはその旨が記載されるでしょう。結婚、会社の設立、資金の借り入れなどの際に信用調査をされた場合、前科の存在は決して有利にはならないと思われます。

前科をつけないために取るべき最善の道とは

刑事事件への関与を疑われても、検察の段階で不起訴または嫌疑不十分や起訴猶予となれば裁判は行われず、前科はつきません。一方で、日本において起訴された場合の有罪率は99.9%とされています。

つまり起訴される=前科がつくといえるでしょう。そのため、前科をつけないためにはあらゆる弁明や証明の機会を活用して検察に働きかけ、不起訴に持ち込むことが最善の方法です。

しかし、法律の専門知識を持たない人が不起訴を求めたり無罪を主張したりしても、法律の専門家たちを相手に十分こちらの主張を理解してもらうことは困難でしょう。そこで、どのような方法なら前科がつくことを避けられるかという戦略を練るためにも、法律の専門家である弁護士を味方につけることは非常に重要ではないでしょうか。

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